れもんどう

エンタメとポイ活が好きなITエンジニアのつぶやき。

【読書メモ】お探し物は図書室まで/青山美智子

ブクログランキングで上位だったので、図書館で借りようと思ったものの上位の作品故に予約もたくさん入っていて、いつ予約したかさえ覚えていないけどようやく私の順番がまわってきて読みました。ランキング上位だったという情報しかなく本を読んでみたけど、ひたすらに面白かった・・・!

短編5つあって、最初の印象としてはそれぞれ図書室で良い本に出会ってなんかなるんだろうな~という感じで、大まかにはそうなんだけれど、5つの短編通しが繋がりあっていてそれぞれの物語で共感出来て物語に引き込まれました。

目標もなく人生が楽しくなさげな婦人服販売員の女性、夢はあるもののそんな実現は難しいと思っている会社員の男性、妊娠を機に仕事への向き合い方が変わってしまった女性、自分にはこれしかないと思っているニート、定年退職をして暇を持て余して何も取柄のないおじさん。

こういった人たちが出てきて、きっと誰かしら多くの人に状況が当てはまるような気がした。

そんな人たちの道しるべを作ってくれる図書室にいる司書の小町さんと羊毛フェルト。小町さんに人生相談をすることによって、その人に役立ちそうな本を教えてくれる。ただそれだけ。けど、5人それぞれが小町さんに導かれた本を読んで自分で答えを導いて自分の人生を開いていく。

こんな司書さんと、自分を導いてくれる本と出会いたいと思える本でした。でも何より本を読んで自分がどう考えるか、捉えるか次第なんだろうなとも思えた。これドラマ化したら確実に毎話号泣するやつだわ。