れもんどう

エンタメとポイ活が好きなITエンジニアのつぶやき。

【読書メモ】推し、燃ゆ/宇佐見りん

芥川賞受賞作の 宇佐見りんさん 『推し、燃ゆ』読みました。普段、なんとか賞だとか、ちまたで話題になっている本だとか、あんまり読まないし、本を読むなら基本図書館の私が読みたい!と思い慌てて楽天ブックスで頼んだ本。

何故読みたくなったかというと、タイトルにある通り『推し』というワード。この本の主人公である あかりはアイドルのヲタク。そんなあかりの推しているアイドルが炎上してあかりの生活が変わっていくお話。なんだか、私もジャニーズのアイドルであるSixTONESを推している身としては、読まなければならない気がして。

SixTONESだけじゃなく、現在進行で推しているバンドや俳優もいるし、かつては2次元も好きだったし、もちろん3次元でもコロコロと応援している人は変わってきて、中学校くらいから推しがいない日はなかったんじゃないかな、てくらい今の推しや過去の推したちには救われてきているのもある。

主人公のあかりは まざま座というアイドルグループの真幸くんが好きで、推しのいるヲタクにはたくさんいそうなライブに行ったり、推しのお誕生日にはケーキ買ったり、たくさんのグッズを飾っていたりしているタイプ。この時点でライブ行くこと以外あかりには共感が出来ないタイプのヲタクの私なので、感情移入出来なかった。

元々、勉強が苦手で、家庭環境にも難があるようだし、生きがいが推しだけというような主人公。さらに感情移入出来なかった。いかんせん、私は推しが多いから熱量は分散されてるし、他に好きなこともあるので(笑) けれど、こういう子は一定層いそうで、現実世界にもある話なんだろうなと思いつつ読み進めた。

まざま座は、48グループみたいにファン投票があるグループのようで、そこでファンが頑張らなきゃ!という心理だったり、今も初めてジャニーズグループのファンになって売上売上!や視聴率上げろ!とか熱心になる心理も分からないようなタイプでごめんと思いつつ読んでた。

推しがファン殴って、炎上してそこから主人公の生活は崩れていく。高校も辞めてかと言って仕事も思うように続かず、次の就職先も見つからないし、最後には推しが引退して結婚の匂わせ。決して明るくない終わり方で、じゃあ主人公がどう生きていったのかというのは分からないけれど、現実社会で起きたら自殺というワードも考えざるを得ない人っていうのが、いるんだろうなと思う作品だった。